終戦記念日
こんにちは。司法書士の岩永加寿美です。
今日8月15日は、終戦記念日ですね。
安保法案の可決で、日本は再び戦争ができるようになるのでは!?という懸念もある中で迎える戦後70年の節目の年。
私の母方の祖父は、硫黄島で戦死しました。祖父の墓標銘には1945年3月17日の硫黄島玉砕の日が没日として刻まれています。享年37歳、母が8歳の時だったそうです。
祖父は出征当時、八幡でお風呂屋を経営ししていましたが、出征後は祖母が姉妹家族と一緒に切り盛りをして母達を育てました。出征当時は経営もままならない状態で、祖父は家族の生活をとても心配していたそうです。しかし、終戦後の復興景気の八幡製鉄所の工員さんで商売は比較的うまくいっていたようで、祖母は「心配したまんま死んだんやろうね〜安心していいよって伝えてられたら..」とよく言っていたそうです。
正直、小学校の頃の平和教育の授業は嫌でした。黒く汚れて、痛くて、辛くて、悲しくて、見たくない、絶対に体験したくないものだと感じました。それは今でも変わりません。日本が体験した戦争の歴史は、きちんと伝えられていかねばと思います。
母は、数年前に政府が主宰する遺族の慰霊巡拝で硫黄島に行って来ました。参加資格は、戦没者の配偶者、子供、兄弟までと限定されているため、近い将来には無くなってしまうでしょう。
祖父の遺骨は帰って来ていません。お墓の中の骨壷は空のままです。だから、母は祖父の眠る島にどうしても行きたかったのだと思います。しかし、規制が厳しく草一本、土一握りすら持ち帰ることは許されませんでした。
祖母も15年前に亡くなりましたので、母は祖父の供養を引継ぎ、毎年護国神社のみたま祭りに灯籠を奉納しています。年々、減っていく灯籠を見ていると、遺族も亡くなって灯籠を奉納する人も少なくなっているのだと思います。灯籠の灯りも不戦の思いも消してはいけないということを改めて感じる終戦記念日です。