外国企業の日本での事業展開がしやすく
こんにちは。司法書士の岩永加寿美です。
今年は春が短くて、あっという間に夏の陽気です☀︎
ここ数年、会社の役員に加えたいという方が外国に住所がある外国人であったり、
外国の会社が日本で法人を設立したいといったご相談が増えています。
手続において商業登記法が要求する要件をクリアするいつ要があるのですが、
いちいち引っかかってました。
それが、このグローバル化の波に押されて?取扱いが少しずつ変わって来ています。
1.日本の会社の代表取締役のうち、最低1名は日本に住所が必要→撤廃
代表取締役の全員が外国に住所があってもイイことになりました
なおかつ、全員外国人でもOK
2.会社の設立時の出資金の払込をする金融機関の口座名義人→特例を設定
①発起人
②設立時取締役
日本に住所がないと、金融機関での口座開設は難しいんです
【特例】
発起人、設立時取締役の全員が日本に住所がない場合のみですが
第三者の口座への出資金の払込ができることになりました。
以前は、これらの要件をクリアするために、日本に住所がある人に頼み込んで、
代表取締役に就任してもらうことや発起人(株の引受)をしてもらったりというようなことをしていました。
今後は、そんな苦労をしなくてよくなります。
3.出資金の払込取扱金融機関について
①内国銀行の日本国内本支店(例:天神銀行の博多支店)○
②内国銀行の海外支店(例:天神銀行の香港支店)△→○※明確化
③外国銀行の日本国内支店(例:ロス銀行の博多支店)○
④外国銀行の海外支店(例:ロス銀行の香港支店)×
、
4.署名(サイン)証明書は、発起人、設立時取締役等で必要なのですが、
本人の国籍国、日本(国籍国領事)の証明書となると、領事館等が近くにあればいいのですが、これがなかなか
また、国籍国や日本以外に住所がある場合などは、署名証明書の取得のために
国をまたいでの大移動~ということもありましたが・・・
①本国に所在する本国公的機関証明(例:A国にあるA国の行政機関)○
②日本に所在する本国公的機関証明(例:日本にあるA国の大使館)○
③第三国に所在する本国公的機関証明(例:B国にあるA国の大使館)○※新設
④本国に所在する公証人作成(例:A国の公証人)○※新設
まあ、選択肢が増えたというところでしょうが、やはり要件は厳しいところで・・・
書類が外国語で作成されていれば、翻訳を付けなければならないので、
時間的にも余裕をもって、手続に取りかかる必要がありそうですね