ブログ「ひと葉日記」

認知症と自動車運転

IMG_0046 こんにちは。司法書士の岩永加寿美です。

6月に入って、九州もいよいよ梅雨入りだそうで

これから1箇月、お空の機嫌を伺う日々が始まります

 

家族が高齢になってくると「最近すっかり忘れっぽくなって、もしかしたら認知症かも?」と

本人も家族も、本当にそうなったら「どうしよう?}という不安や心配が出てきます。

「認知症」と言っても、単なる「もの忘れ」ではなく、原因によって症状や治療法なども違ってきます。

 

地方などで暮らしていると、高齢になっても代わりの交通手段がないことから多少の無理をして運転を続けているケースも多くあると思います。反面、高齢者の運転による事故の件数は、全体の事故件数のなかでもかなりの割合を占めていると言われています。

家族としても、まだ大丈夫なのか?止めさせるべき判断をしなければなりません。

 

 

ひとくちに「認知症」といっても、その原因によって症状が違いますので、

分かっていれば、対処の仕方や病院への受診のきっかけにもなるのではないでしょうか?

 

【アルツハイマー病】

(記憶)いつ、どこでといった記憶を思い出せない(出来事記憶の障害)

(場所の理解)侵される

(普段の態度)取り繕いなど、もっともらしい態度や反応をする

(運転行動)運転中に行き先を忘れる。駐車や幅寄せが下手になる

 

【前頭側頭型認知症】

(記憶)言葉の意味、物の名前が分からず、会話が通じない

(場所の理解)保たれる

(普段の態度)社会のルールを守らない等の脱抑制的な行動。同じことを繰り返す。こだわり続ける

(運転行動)交通ルール無視。運転中のわき見。車間距離が短くなる

 

【血管性認知症】

(記憶)出来事記憶の障害。軽度の場合も多い

(場所の理解)侵される事もある

(普段の態度)意欲の低下。ちょっとした事で急に泣き出したり、怒ったりする

(運転行動)運転中にボーッとするなど注意散漫になる。ハンドルやギアチェンジなど運転操作が遅くなる。

 

【レビー小体型認知症】

(記憶)出来事記憶の障害はあるが、目立たない場合もある。症状が変動しやすい

(場所の理解)侵される(特に視覚認知障害のため、位置関係がわかりにくくなる)

(普段の態度)実在しない人や物が見える(幻覚)床のゴミを虫やや動物と見間違う(錯覚)

(運転行動)注意、集中力に変動が見られるため、運転技術にもムラがある。

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